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ローソンストア100の「100円おせち」は美味い安いで業界独走 有名人も絶賛するその秘密とは

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「100円おせち」といえば、ローソンストア100の年末の名物商品として知っている人も多いだろう。2012年から18年には、累計販売数は約550万個を突破。19年度は昨対比120%となる約138万個の販売を見込むというほどの人気商品だ。

「100円おせち」は黒豆、数の子、伊達巻といった、お正月にはかかせない料理を小分けパックにし、それぞれ100円(税別)で売るというもの。今年からは4種類増えて全32種類という豊富なラインナップ。今年の新商品は「豚の旨煮」「お煮しめ」「海鮮サラダ」「くるみ甘露煮」が登場した。

ローソンストア100の「100円おせち」
ローソンストア100の「100円おせち」
ローソンストア100の「100円おせち」海鮮サラダ

有名人も絶賛する「100円おせち」の味

ローソンストア100の「100円おせち」がマーケティング的に好調な理由は後述するとして、売れている一つの秘訣には“美味しい”という側面が大きいだろう。

味については著名人たちも絶賛。かつて、クリエイターやコラムニストとして知られるジェーン・スー氏が、自身のTBSラジオ番組『生活は踊る』で「味は高級おせちとほぼ同等」とコメントし、「100円おせち」は大きな反響を呼んでいる。また今年、同商品の活用方法を依頼された人気料理インスタグラマーの小林睦美氏も「お煮しめはこれまで自分で作ってきたが、家庭の味に近く美味しかった。今年からは自分で作る必要がない」と語っている。

100円という価格ながら、「味付け数の子」「炙り焼き合鴨スライス」「豚の旨煮」「海鮮サラダ」といった、“どうやってこの値段に!”と言いたくなるような高級感あふれる商品があることも付け加えておきたい。

ローソンストア100の「100円おせち」合鴨スライス

実際に試食してみたが、たとえば「お煮しめ」は実に優しい味。片田舎の台所で、おばあさんがコトコトと鍋で作っている情景が浮かんでしまうほど、穏やかな味なのだ。コンビニの食べ物の味は強い、だから美味しい、という印象を持つ人も多いが、ローソンストア100の「100円おせち」は総じて、心の休まる美味しさ。心静かに新年を迎えるに相応しいと言えるだろう。

(これは余談となるが、ローソンストア100のテーマソングをご存知だろうか。「ひゃくひゃくひゃくえん! ひゃくひゃくひゃくえん!」という耳に残るフレーズ、ほのぼのした優しい歌詞に、癒やされた人も多かったはず。穏やかに美味しい100円おせちは、そんな“ロー100”のイズムを継承している主張したい)。

ローソンストア100の「100円おせち」つぶ貝わさび
つぶ貝わさびは酒のあてにもおすすめ。
ローソンストア100の「100円おせち」ふぐ蒲
ふぐの皮をつかったかまぼこ、豪華!

単身世帯、組み合わせ派の増加が影響

マーケティング的には、どんな理由でこれほど売れているのだろうか?

社会的な背景としては、単身世帯の割合が増加していることが挙げられるだろう。ローソンストア100は、正月を少人数もしくは1人で過ごす人は増えていると分析。その結果、自分が食べ切れる量のみを買う、おせち料理を1品だけ買い足す、好きなものだけ買う、といった人たちが増えていて、そのニーズに合致したのではないかという。

実際、国民生活基礎調査によると、1953年の平均世帯人員は5.00人だったが、2016年には2.47人にまで減少。国立社会保障・人口問題研究所によると、2015年の総世帯数に占める単身世帯数の割合は34.5%にまで増加している。

また、ローソンストア100の商品本部副本部長 近藤正巳氏は「おせちは作る時代から買う時代にシフトチェンジしている」と語る。調査によれば、おせちを購入する人は36.1%、手作りと購入品を組み合わせる人は39.8%、すべて手作りという人は24.2%となっており、そんな組み合わせる人が増えているために、お手軽な「100円おせち」が売れるというわけだ。

そしてさらなる売上増を見込める理由としては、消費増税の影響。自宅で食べるものである「100円おせち」は軽減税率の対象(当たり前のようだが、高級な容器に入ったおせちは、容器が一体資産とみなされ消費税10%となる場合もある)。増税後、消費や外食を控える動きは加速しており、それも追い風になると見られている。

徹底的なコストダウンで美味しさをキープ

それにしてもなぜ、クオリティを維持しながら低価格で販売できるのか、いぶかる方もいるだろう。それは極限までコストカットを行っているからだ。

たとえば100円なのに高クオリティと評される「味付け数の子」は、1年以上前から原材料となるニシンの卵を確保。「くるみ甘露煮」「田作り」「えび甘露煮」「わかさぎ」などは形やサイズを選別せずに商品化し、容器を統一。

ユニークなのは「つぶつぶ栗きんとん」。オフシーズンのゼリー工場を使って製造することで、コストダウンに成功。そのためゼリーと同じ型の容器を使われている。

また新商品となる「豚の旨煮」「お煮しめ」「海鮮サラダ」は製造、包装、在庫、物流などを一カ所の工場に集約。さらにパッケージを統一、ラベルのシールを貼り替えるだけで済むようにといった、極限の工夫で「100円」という価格をキープしているのだ。

ローソンストア100の「100円おせち」はその味と質、それを支える企業努力、社会的な要因がからみあってこれほどまでに売れていることが、おわかり頂けただろう。同社が独走するこのシーン、そしてこのおせち、今後の展開からも目が離せない。

<人気料理インスタグラマーの小林睦美氏による「100円おせち」を使った盛り付け例>

ローソンストア100の「100円おせち」
ローソンストア100の「100円おせち」
ローソンストア100の「100円おせち」

<100円おせち 全32種類 詳細>
豚の旨煮、お煮しめ、海鮮サラダ、くるみ甘露煮
御蒲鉾 紅白(鯛入り)、御蒲鉾 白板、御蒲鉾 赤板、ふぐ蒲
伊達巻、寿なると、寿なると 赤、鮭昆布巻
鰊昆布巻、一口鰊昆布巻、えび甘露煮、つぶつぶ栗きんとん
栗甘露煮、黒豆、厚焼きたまご、田作り、
わかさぎ、あさり、味付け数の子、合鴨炙り焼きスライス、
数の子松前、いか明太、いか黄金、つぶ貝わさび、
ほたてわさび、わさび本漬、切り千枚、なます漬


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